昨年、夏休みを利用してほうかごEnglishの生徒のケンちゃんが2週間の親子留学に来てくれました。お母さまと三歳の妹さん、カオちゃんも一緒です。ケンちゃんは日本の小学2年生。短期とはいえ留学するのは初めて。一人でクラスに溶け込むことはできたのでしょうか。
通う小学校はオークランド市北部、ノースショアエリアにあります。留学生の受け入れを担当しているのが、教頭先生。留学生にとっても、受け入れるクラスメイトにとっても貴重な体験になるように、クラスの担任の先生と連携して受け入れ体制を整えてくださいます。
ケンちゃんはYear2のクラスに入りました。教室番号は17です。ドキドキの初日の朝。一人で教室に向かいます。すぐに友達ができるかな。
担任はウォールバンク先生。さっそく先生がクラスの生徒からケンちゃんのお世話役を指名します。お世話役となったジェイコブはしっかりもののようです。送り迎えのときにジェイコブのママともお話したのですが、「お世話係りに選ばれてジェイコブ張り切っているわ」と笑っていました。
早速、校庭でみんなとサッカー。なかなか思いどおりに英語がでてこなくても、体を使った遊びをするとすぐに仲良くなれますね。
みんなと一緒に荷物運びも手伝います。これは図書室から四角いカラフルなイスを運んでいるところ。何に使うのかな。
ニュージーランドの小学校では教科書は使わず、プリントで勉強するのが一般的。授業はみんなと一緒に受けていましたが、プリントはケンちゃん用にやさしめのを先生が用意してくれていました。
これは現在進行形を使った作文の練習。生徒自身の写真を使ってくれるところが嬉しいですね。写真を見ながら「I am」の進行形を練習した後、主語をheやsheに変えて作文します。
毎日宿題として、リーディングの本が渡されますが、これも無理なく読めるレベルの本が出さ れていました。
算数はケンちゃんの得意分野。みんなの前で、足し算と引き算が組み合わさった問題をどんどん解いていきました。
後日、教頭先生をまじえたお打ち合わせでも、担任の先生がケンちゃんの算数問題の理解力、計算の早さと正確さを絶賛していました。得意な算数では、クラスメイトより進んだ問題を出してくれていたようです。この柔軟さは、とても魅力です。
ケンちゃんが学校に行っている間、かおちゃんは観光がてらショッピングセンターや図書館などあちこち見ていました。近所の教会で開かれている、幼児向けの歌とダンスの集まりにも参加しました。これは週に一度開かれていて、その週に誕生日を迎える子はプレゼントがもらえるうえみんなでHappy birthday!と言ってもらえるのですが、参加したのがちょうどカオちゃんが3歳の誕生日の週。日本からのビジターなんですけど参加してもいいですか、と聞くと快く受け入れてくれたうえ、誕生日だとわかるとプレゼントももらえました。カオちゃんにとってもいい思い出になったと思います。
週末には乗馬に行ってきました。広い空が気持ちいいです。お母さま、それにカオちゃんももちろん一緒です。
別の日には市内観光。フェリーに乗って市の中心部に渡り、博物館に行ってきました。
近くのビーチでカヌーも楽しみました。最初はぐらつくカヌーに乗るのもちょっとおっかなびっくりでしたが、すいすい水の上を進むカヌーに乗っているとすぐに楽しくなったようです。
二週間もあっと言う間にすぎて、とうとう迎えた最終日。授業の最後には簡単なお別れ会を開いてくれて、二週間のアルバム、それにみんなから寄せ書きももらいました。さらには、みんなで声を合わせて「Thank you, Ken!!」。ケンちゃんは照れながらも嬉しそうでした。
ケンちゃんからはお返しに、クラスの一人ひとりにメッセージカードとプレゼントの文房具を渡しました。お友達がいっぱいできてよかったですね。
その後、お母さまから丁寧なご連絡をいただきました。去年の12月はクリスマスカードをお送りし、クラスからもクリスマスカードが届いたとのこと。素敵な交流が続いていて、私たちもとても嬉しく思います。
小学2年生の留学体験。学校では、楽しいことだけでなく、くやしいこともあっただろうと思います。不安な気持ちを乗り越え、「おかあさん、大丈夫!」と笑顔をみせてくれたケンちゃん、本当に、本当によくがんばったと思います。ケンちゃんは、「今度は一人でも来れるよ。」とのこと。また、こちらでお会いできるのを楽しみにしています。