ニュージーランドで英語教育 ほうかごブログ

小学校入学前に体験授業

息子のタクも5歳になり、小学校に上がれる年齢になりました。こちらの小学校では入学前に2度ほど、school visitといって授業が体験できます。NZの小学校ではみんな入学時期がばらばらなのですが、だいたい同じ時期に小学校に上がる子達を集めて、担任になる先生と一緒に午前中に1時間半ほど授業をします。タクの先生は、こちらの小学校ではめずらしく男の先生。お母さんやお父さんに連れられて、子供たちが集まってきました。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAまずはホワイトボードの前に集まります。低学年は、こうして机に向かうのではなくマットの上に座って先生の話を聞くことがよくあります。「今日は何日か知ってる?」と先生が聞くと、子供たちがいろいろと数字を言い合います。みんなfirstやsecondと小さな数の序数詞は言えても、10以上の数はなかなか出てきません。その次は、「じゃあ、今月は何月かな?」と質問が。数字と違って各月の名称は難しいようです。でも「January」や「March」と月の名前が飛び出します。このときは9月だったのですが、先生がちょっとヒントを出して「Sで始まる月は知っているかな?S, S ,S…」と言うと、「September!」と大正解。

さらには曜日を聞いた後、「今日の天気はどうかな?Sunny? Snowing?」と先生が窓の外を指しながらみんなに考えさせていました。その次は、好きな数字が聞かれます。「Five!」「Eight!」「Thirty!」と口々に言うのですが、タクは「Million」。先生も思わず聞き返して笑っていました。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAそうしてしばらくマットの上で先生の質問に答えた後は、机に移動。ちゃんとイスに座って、まずはさっき言った自分が好きな数字を鉛筆で書きます。生徒一人にひとつ机がある日本と違い、数人が囲んで座れる長方形や楕円形の机を使っているため先生が生徒の作業を順に見やすいようになっているようです。数字を書いた後は、粘土でその数字を作ります。「タクはmillionだったね。ゼロをいっぱい作らないとね」と先生が笑っていました。このように数字のお勉強と工作を組合わせるなど、子供たちを飽きさせない工夫をそこかしこに感じます。数字を覚えるにしても、まずは自分の好きな数を言うことで数字に対する興味を持たせ、楽しみながら学んでいくようです。

 

しばらく机に向かって作業をした後は、またマットに戻って質問タイム。先生が生徒たちに「家族は何人?そのうち、女の人と男の人の数は?」と聞いていきます。「えーっと、ママと、おばあちゃんと、うーんと、おばあちゃんは女の人?」と、なかなか即答できる子がいないのはご愛嬌。そしてまた机に戻り、今度は人型に切られた紙が渡されます。人の形は男性と女性の二種類あり、自分の家族の人数分だけ受け取って顔やお洋服を描いていきました。パパやママの顔を描きながら、足し算を覚えていくわけですね。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAそして最後はちょっとお勉強っぽいことも。プリントが渡され、今日やったことの復習をします。自分の名前、誕生日の日付、自分の好きな数字、家族の人数、ペットの数などを空欄に書き込んでいきます。NZでは小学校に入ってからフォニックスとともにアルファベットを学ぶので、入学前にアルファベットが書けるようになっておく必要はないのですが、ほとんどの子供は幼稚園などでアルファベットの練習をするようです。みんなおぼつかない手つきで自分の名前などを書いていました。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAこうして1時間ほどお勉強したあとは、みんなで外に出ておやつを食べます。これはmorning teaといって、ランチとは別に各自おうちから持ってきている軽食を、学校全体で一斉にとる時間です。校長先生によると、朝食からランチまで何も食べないよりも途中で少し何か摂るほうが、集中力が持続し学習効果が高まるという研究結果があるとのことです。子供たちにとっては楽しみな時間で、お友達と一緒にわいわいおしゃべりしながら食べていました。通常はこの後も授業が続くのですが、school visitはここまで。みんな先生やクラスメイトに慣れたのではないでしょうか。おかげで、タクは学校初日も無事楽しく過ごせたようです。

Posted on: October 17th, 2013 by Yuko Okumura コメントはありません

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