ニュージーランドで英語教育 ほうかごブログ

みんなパジャマを着て登校、そのわけは?

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6月のことですが、学校の各クラスの入り口に上のようなポスターが貼られました。jammiesとはパジャマのことで、パジャマを着てヒーローたちの仲間入りをしよう!という感じになっています。学校側から以下のような呼びかけがありました。

「6月18日はパジャマを着て学校に登校してください。そして新しいフランネル地のパジャマまたはゴールドコイン($1または$2)を寄付してこのイベントを支えましょう」

 

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当日は皆パジャマで登校。勿論強制ではありません。先生もパジャマ姿。とても楽しそうに見えますが、この募金活動の背景には深刻な問題があるのです。

この募金活動はオークランドにある国立病院Middlemore Hospital(ミドルモア病院)が主催者のようですが、この病院は大規模で救急病院に指定されています。もちろん小児科病棟もあり、突然の入院で準備も整わないまま入院しなければならないので、そういった時に配布するパジャマが多く必要とされるそうです。またNZは喘息の罹患率が高いと言われています。その理由に住宅事情があります。多くの古い家には断熱材が使われていない家が多く、天井が高い造りになっています。そのため家の中は冬は寒く、外と中の温度差があるため結露ができます。そしてオークランドの冬は雨が多いので湿った環境が続き、カビが発生しやすいんですね。ところが、NZの電気代はとても高く、暖房が使えない家庭、更には子供のパジャマが無い家庭が実際に多いそうなんです。
冬になると喘息発作を起こして入退院を繰り返す子がとても多く、家庭の背景を調べてみると上記の事が共通しているということに病院側が気づき、真冬になる7,8月の前にパジャマを支給し、少しでも暖かい冬を過ごされたら、患者さんが減るのではないか?ということでこの募金活動が企画され、オークランドの小学校に呼びかけられました。

 

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この活動で5000着以上のパジャマが寄付されたそうです。当初は6月のみの予定でしたが今だ多くの方からパジャマやお金が寄付され続いているそうです。先日、全校集会で主催者より学校宛に感謝状が渡されたとのこと。

NZはこのような慈善活動がとても多く、学校も積極的に取り組んでいます。今回この活動を通し、多くの子が病気と闘っていること、このようにコミュニティに参加し人を支える大切さを学んでくれたら幸いです。
そして一人でも多くの子が新しいパジャマで暖かい冬を送り、喘息発作の予防につながるといいですね。

(あやこ)

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Posted on: October 23rd, 2014 by Yuko Okumura コメントはありません

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