ニュージーランドの小学校では、リーディングやライティング、算数が苦手な生徒への特別支援クラスがあります。
ALiMとはAccelerated Learning in Mathematicsの略で、国で定められている算数の規準に届いていない生徒への短期間集中プログラムです。
このプログラムの目的は、少人数のクラスで、12週という短期間で楽しく算数を学び、規準に追いつくように促進することです。
プログラム初日には、生徒が算数に対してどのような印象を持っているのか、また、算数の良いところ、好きではないところを生徒に聞いていました。
ALiMのクラスは一日30分です。
クラスではどのようなことを学んでいるのでしょうか。
Year3のALiMのクラスを見学しましたので、ご紹介します。
まずは、ウォーミングアップ、70から100まで数える練習です。
先生と生徒8人が立って、ボールをパスし、ボールをキャッチしたら順番に数えていきます。
次は逆に100から数えていきます。
次はゲームです。マス目が3つ並んだボードと、1から9の数字が書かれたカードが用意されます。
まず、カードを一枚引きます。カードに書かれた数字を好きなマス目に書きます。また一枚カードを引き、出た数字を空いているマス目に書きます。最後、3枚目のカードの数字を残りのマス目に書きます。
一番大きい数字が出来た人の勝ちです。
この回は3と4と5のカードが引かれたのですが、543が出来た人が勝ちですね。
最後に先生から問題です。
18個アメがあります。
3人のお友達に同じ数ずつ分けると、一人いくつアメがもらえますか。
生徒を2人ずつペアにし、2人でこの問題をどのように解くか考えさせます。
生徒たちはアメのかわりに小さいテディベアを使って、答えを考えます。
答えが出たら、それぞれのペアがどのように問題を解いたのか、発表していました。みんな答えはあっているのですが、導き方が違っていて、みんなそれぞれの考えを堂々と説明してました。
どのように答えを見出すのかを考え、実際に物を動かし、数えながら学習する仕方は、子どもにとって面白くもあり、算数の理念を身に付けることができる学習方法だと思います。
算数が苦手だった生徒がALiMクラスを受講して、「I am a mathematisian!」(僕は数学者だよ!)というほどになるんですよ、と先生がおっしゃっていました。苦手意識をなくすだけでなく、自信を付けさせる授業なので、生徒はどんどん積極的になっていくんでしょうね。
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