こんにちは!ほうかごEnglishインターン生の あかり です。
留学を考えている皆さんが気になること上位にあるのが、英語ネイティブではない生徒向けの授業、ESOLの内容だと思います。
そこで今回は私がNZの中学から高校(Year7-10)で受けたESOLの授業について、中学校(Year7-8)のESOL授業、そして高校のESOL授業(Year9-10)とESOL卒業後(Year11以降)の授業の2部に分けて紹介します。
今回はNZの中学校で私が受けたESOL授業の内容を紹介します。
ESOLは学校や生徒の英語力によって授業内容が異なるため、このブログ記事は一例として参考になればと思います。
NZの各学年が日本の何年生にあたるかについては次の記事をご覧ください。
ニュージーランドの教育システムとその特徴…日本の教育制度と何が違う?日本から留学する際のポイントとは?
NZへの留学準備を進める中で、ESOL (English for Speakers of Other Language)クラスという英語クラスの情報が数多く出てくると思います。
ESOLとは、English for Speakers of Other Languageの頭文字を取ったもので、英語を母語としない生徒のための英語クラスです。
学校にもよりますが、基本的には通常の英語の授業に加えてESOLの授業が行われます。そのため体育や選択授業、総合などの授業の時間に合わせてESOLが行われることが多いです。
ESOLの授業内容に入る前に、日本での英語勉強や11歳でNZに来た当時の英語力について軽く触れておきたいと思います。
日本ではごく普通の公立の小学校に通っており、英語は近所の英会話教室に週1で通っていたのと小学校での英語の授業で触れる程度で、特別英語力が高かったわけではありません。
小学5年生の終わりにNZへ来ました。NZに来てから中学校(Intermediate School)に入る前に2ヵ月間、英語学校に通いました。初めて英語学校に行った日、周りの英語に全くついていけず家に帰って号泣した記憶があります。先生やクラスメートが言っていることが分からず、毎週の小テストでは曜日や数字など基礎的なスペリングですら書けませんでした。英語学校に2ヵ月通い初歩的な文法や単語、リスニング力は多少身に付きましたがネイティブの英語についていくのは到底無理なレベルです。
そしてNZの学校に入りましたが、初めは何も分からずとにかく毎日が一杯いっぱいでした。友達に聞かれたことも全てYESかNOで答えて、先生の話も全く分からない中とにかく日々の授業についていくのに必死でした。
この様に私は英語がほぼゼロの状態からスタート。そしてYear7からYear10までの4年間、ESOLの授業を受けました。そしてYear11からはESOLの授業はなく通常の英語クラスで英語の勉強をしました。現在はNZの大学で韓国語とアジア学を学んでいます。
Year7
NZの学校にはIntermediate SchoolのYear7から通い始めました。Year7は日本の小学6年生と同じ年齢でNZでは中学生なためESOLも読み書き、文法がメインでした。フォニックスやスペリングなどの初歩的なことから一歩ずつ学ぶというよりはYear7のネイティブの平均的な英語力に追いつくための授業です。私の学校では他の子たちが第二言語(マオリ語、フランス語)の授業を受けている時間や日本で言う「総合の授業」の時間に授業を抜けて、別の教室に移動しESOLの授業を受けていました。1回のESOLの授業は約1時間で週に2~3回ありました。この時は私の他に4人ほどESOLを受けていた記憶があります。ESOLの人数は時々で変わり、テスト等でESOLが必要ないと判断されると学期の途中でもESOLのクラスから抜ける子もいました。ESOLの先生は理科が第一の専門で、掛け持ちでESOLも担当していました。
使う教材はオフラインとオンラインが半々で課題や取り組む内容によって様々な教材を使っていました。紙の本を読んだり、ノートに手書きで文章を書いたり、先生がホワイトボードを使って説明をすることもあれば、パソコンを使いゲーム感覚で文法やスペリングの勉強をすることもありました。テストはパソコンで行うことがほとんどでした。ESOLの授業で扱うテーマは皆同じですが、使う教材は個人の英語力に合わせたものを使っていました。Year7最初の頃、私は学年の中で一番と言っていいほど英語力が低く一緒にESOLを受けている子たちがYear5~6レベルの本を使って課題をしていた中、Year3~4レベルの本を使って勉強していました。ですが、それでも初めは全く課題も進められず1時間弱の授業中にリーディング問題は1~2問、ライティングは文章を2~3文書ければいい方でした。
そんな私にESOLの先生を始め担任の先生や学年の先生達も沢山サポートをしてくれました。ESOLの時間に理科や社会で学んでいる単元をゆっくりなペースで復習したり、専門的な用語を学んだりもしました。またESOL授業ではないのですが、英語の授業でスピーチをする時、クラスの前で発表するのはハードルが高かった私に先生の前で個別にスピーチをする場を設けてくれました。
また、クラスの友達も留学生や移住してきた子たちに慣れているためとても優しく、英語が拙くても理解しようと寄り添ってくれました。
そんなこんなでYear7が終わる頃にはYear5程度の英語力まで伸びました。
Year8
約一カ月半の夏休み明け、久しぶりに学校へ行った私は衝撃を受けました。
去年までは頑張っても聞き取るのが難しかった英語が…なんと、スルスルと聞き取れて頭に入ってくる!!周りの言っていることが分かる!!
1学期、初日の朝にとても感動したのを今でも覚えています。
ですが、英語力はまだまだ学年平均には程遠くYear8でもESOLの授業を受けます。
この年は学年でESOLを受けるのは私ひとりだけだったため、学校内の先生ではなく、学校外のESOL専門の先生とオンラインでESOLの授業をしていました。
週2回、1時間ずつウェリントンにいるESOLの先生とビデオ通話を繋いでの授業なのですが、授業中にすぐサポートしてくれるパートタイムの学校の先生が一緒についてくれていました。外部の先生との授業なので曜日、時間は固定なのですがクラスメートが第二言語の授業を受けている時間に調整してあったので基本的にはYear7の時と同じく第二言語の授業を抜けてESOLを受けていました。
教材はほぼ全てオンラインで、手書きのワークがある時はサポートの先生がプリントを印刷して持ってきてくれました。クラス人数が少ないのもありYear7の時よりも話す量が多くスピーキングとリスニングが伸びた感覚が自分ではありました。もちろん文法や読み書きもありましたが、オンラインの教材が多かった為かYear7のESOLに比べると勉強よりもゲームをしている感覚でした。
また、普段は自分の英語力を気にしてあまり発言できなかったりしたのですがESOLの時間は英語の間違いなどを気にし過ぎずに喋れたことでスピーキングの上達や英語力の自信を持つことにつながりました。
英語力については、ESOLの授業中に出された課題は全て終わらせられる程になりました。さらに、通常の英語の授業の課題もゆっくりなペースではあるものの先生や友達の協力もありながら授業についていけるようになりました。また、Year7の時には先生と個別に行ったスピーチもクラスのみんなの前で発表しました。
(※オンラインでのESOL授業は一般的ではないと思います。)
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次回はNZの高校のESOL授業について紹介します。
ほうかごEnglish インターン生 あかり