3年に一度行われる国際学力調査PISA。このテストはOECD(経済協力開発機構)が実施していて、15歳を対象に、読解力、科学的リテラシー、数学的リテラシーの3つの調査が行われます。通常の学力テストと違い、実生活の様々な場面で直面する課題に活用できる力を計っているそうです。
最新版の2015年の調査では、72カ国の国と地域から約54万人が参加しました。日本は科学的リテラシーは2位、読解力は8位、数学的リテラシーは5位と大健闘。これまでの調査でもずっと上位をキープしてきているのですが、改めて日本の学力の高さが分かりますね。
なおニュージーランドは、科学的リテラシーは12位、読解力は10位、数学的リテラシーは21位でした。数学はもっと頑張ってほしいものの、他の二分野は高順位です。ニュージーランドの学校教育ではNCEAという独自のカリキュラムを導入しているのですが、国際的にみても高い水準にあることがPISAの結果を見ればわかる、と教育省の方が言っていました。
今回のPISAでは「協同して問題解決する力」も測定されました。これからの時代は他の人と共同で問題に取り組む力が重要になると考えられている、ということなのでしょうね。サンプル問題も公表されています。これは英語版ですが、実際は82の言語で用意されていたそうです。3人である問題を解くことになるのですが、不安がったりアグレッシブだったりと性格の違う他のメンバーとどうコミュニケーションを取っていくかが問われます。
この「協同して問題解決する力」の調査に参加した52の国と地域の中で、日本は2位となりました。さすがですね。
またこの調査では「クラスの友達が成功するを見るのがうれしい」などの質問もなされました。そのなかで、「チームのほうが1人よりいい決定をすると思う」と答えたのは日本は80.2%とOECDの平均より8.2ポイント高い一方で、「異なる意見について考えるのは楽しい」と答えたのは67.2%と、OECD平均より約17ポイント低くなっています。国立教育政策研究所は、「異なる意見について考える」という表現の受け止め方の違いが表れた可能性があると分析してますが、もし違う意見について考えることを積極的にやらない傾向が日本にあるのであれば、グローバル化が進むなかで不利に働くかもしれませんね。
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