先日、娘がセンター試験を解いてみましたが、今度はアメリカの大学入試に利用される共通試験、SATに挑戦してみました。
アメリカの高校生が大学入試のために全国共通で受けるテスト、しかも基本的に記述式ではなく選択式問題なので、イメージ的にはセンター試験に一番近いのではないでしょうか。ただセンター試験と違う点も多くあって、一番大きな違いは大学入試の合否におけるウェイトでしょう。日本だとセンター試験利用入試や国立大学の第一段階選抜など、センター試験のスコアが合格・不合格を大きく左右するケースがあります。一方、AO型入試が一般的なアメリカでは受験生の高校の成績や推薦状、学業以外の活動などを総合的に評価するため、SATのスコアはさまざまな要素のうちの一つでしかありません。
また年に一回しか行われないセンター試験に比べ、SATは7回受験ができます。さらにSATの他にACTという共通試験もあり、SATではなくACTのスコアを大学に提出することもできます。
日本の高校生でもアメリカの大学に進学を考えている人が受けることが多いですね。ほうかごEnglishでは日本の大学の帰国子女入試の指導もしていますが、東大や京大、それに慶応を受ける生徒さんはたいていSATを受験しています。
SATの教科は英語(Evidence-Based Reading and Writing)と数学。それにオプションでライティングが加わります。さらに理科やアメリカ史などsubject testと呼ばれる科目別テストも受けることができます。
とりあえず娘には、「アメリカの高校生が受けるテストだよ」とだけ言ってSATの英語を解いてもらいました。英語はReadingとWriting and Languageの2つの分野に分かれており、Readingは65分で52問、Writing and Languageは35分で44問と、時間配分がかなり重要なテストです。それぞれ大問を2問ずつ解いてみました。
Readingの大問一つ目は、1920年の日本が舞台の小説。心理描写などを読み取る必要があるのですが、日本が舞台の小説ということで場面が想像しやすかったのか、10問中9問正解。大問二つ目は、プレゼントの効用に関する論説文で、グラフ付きという、客観的な文章で小説とは対照的です。こちらは11問中8問正解。今回もセンター試験のときと同様、時間は測っていなかったのですが、大問2つ目はちょっと難しかったのかやや時間をかけていました。なので実際に受けてもこれぐらいの正答率はとれないと思います。ただすべてマークシートなので、勘で当たった問題がないよう、すべて答え合わせをする前に自分がなぜその選択肢を選んだのかを説明してもらいました。
続いてWriting and Languageの問題。これも大問を2つやってみました。Writing and Languageといってもライティングをやるわけではなく、全て選択式の問題です。時制など文法的な問題が出たり、一文を入れるのに適切な部分を問うという読解的な問題が出たり、「筆者はこの一文を削除したらいいかどうか考えている。削除すべきか答えなさい」というような、簡単な推敲のような問題も出ます。こちらは大問2つで22問中16問正解。コロンの使い方や「of which」など、まだ習っていない内容はすべて間違っていました。これからちゃんと学んでくれればと思います。娘に感想を聞いたところ、
「文章を良くするためにはどうしたらいいか、っていう問題が好きだった」とのこと。もし本当にSATを受けるとしたら数年先になりますが、今回解いてみたことが勉強のモチベーションを上げるいい刺激になってくれたらと思います。
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