ニュージーランドで英語教育 ほうかごブログ

NZの幼児教育

NZの幼児教育は、幼稚園や託児所などの教師主導型と、プレイグループなどの保護者主導型の二種類に大きく分かれます。今回は前者についてお話しますね。

教師主導型としては、幼稚園や託児所など、教育省によって認可された教育託児施設があり、各施設とも先生の半数以上は幼児教育の学位を持ち幼児教育の資格がなければなりません。そういった施設は教会が運営しているものや特定の文化や言語に集中しているもの、モンテッソーリ教育を実施しているものなどさまざまですが、日常会話ではたいてい、一括してkindyと呼ばれています。

こちらでは6歳になるまでに小学校に入学しないといけないのですが、それまでは教育は義務ではありません。ただ小学校に入ってスムーズに学習していけるようにするために、Te Wharikiという幼児教育のカリキュラムが決められています。この中には読み書きや算数は含まれておらず、運動能力や学習に必要な基本能力が重視されていて、他人とのコミュニケーションや、物事を違う角度から見ること、みんなに貢献することなどを学ぶことが奨励されています。ただ、カリキュラムに読み書きや算数が含まれていないとはいえ、多くの幼稚園では数字や文字を教えており、NZの先住民の言葉であり現在は公用語のひとつとなっているマオリ語も教えています。また、幼児を持つ親御さん向けに教育省が配っているリーフレットなどでは、読み書きや算数を幼児にどのように教えていったらいいかが書かれています。

 

幼稚園にあるおもちゃ。先住民マオリを描いたパズルもあります。

 

 

 

 

保育料ですが、各施設によって保育料は異なります。公立の幼稚園は安いので人気がありますね。一方、政府から援助が出るため、3歳以上の子が幼稚園や託児所などに通っている場合は、週20時間までは基本的に無料となります。ただ、実際は施設によって別途料金が課されるため、完全に無料とはならないようです。(この援助はNZの永住権保持者か、長期ビザ保持者が対象となります)。タクは以前三つの幼稚園に通っていましたが、複数の施設に通っていて合計が週20時間を超える場合はどの施設で何時間援助を受けるか決めないといけません。ちなみにタクは今、毎日ひとつの幼稚園に通っていますが曜日によって時間が違い、月、火、木は6時間、水は3時間、金は5時間、計26時間あずかってもらっています。これだけ通って保育料はというと、週20時間の援助を差し引いて一週間に約50ドル(4000円強)になります。月1万7千円ぐらいでしょうか。

各小学校が国の機関から定期的にチェックされているというのは以前書きましたが、幼稚園なども同じ機関によってチェックされています。タクが通っている幼稚園の評価レポートを見ると、「子供たちは暖かく受け入れられている。子供たちはお互い気遣い合い、いい関係を築いている。先生と保護者たちは、暖かくいい関係を築いている」などのいいコメントが並んでいました。専門家からの指摘として「簡単に答えが見つからない質問をもっとすることで、子供たちの思考力を伸ばし、遊びをもっと複雑なものにできるでしょう」というのもありました。外部の意見をとりいれることは、園にとっても保護者にとっても有益だと思います。この幼稚園はユウがかよっていたころからいいところだなと思っていて、ほかの親御さんたちも満足しているようなのですが、国の機関からも評価が高いとわかって安心しました。

Posted on: May 28th, 2013 by Yuko Okumura

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