ニュージーランドで英語教育 ほうかごブログ

ニュージーランド高校留学ー新学期は、まずは授業選択!

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今年からNorth Shore地区の高校に留学してきたリサさん。日本の高校2年生にあたるYear12に入り、2年間の留学予定です。
ニュージーランドの多くの高校では2月の頭から新学年が始まるのですが、まずやらなくてはいけないのが授業選択。
日本に比べるとニュージーランドの高校は授業選択の自由度がかなり大きいのが特徴です。学校や学年によって選択できる科目は異なりますが、生徒の関心や将来やりたいことに合わせて授業が取りやすくなっています。40以上の科目から自分の興味や能力にあわせて科目を選択できるため、得意分野、興味のある分野を勉強し、結果を残すことができるのが特徴です。

Year12,Year13の選択科目例

英語、数学、理科、社会、言語(マオリ語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、日本語など)のほか、メディアスタディ、ビジュアルアート、ツーリズム、ドラマ、ダンス、フォトグラフィー、グラフィックデザイン、ファッションデザイン、ホスピタリティ、食品と栄養学、エンジニアリング、エレクトロニクス、ビジネススタディ、アカウンティング、デジタルテクノロジー、スポーツサイエンス、ヘルス、ミュージック、コンテンポラリーミュージック…など。

リサさんの高校から送られてきた教科説明のPDFは、90ページに渡るものでした。これだけ多いと逆に選択に迷うかもしれませんね。

ただ注意しないといけないのは、自分の取りたい科目を完全に自由に取れるわけではありません。ニュージーランドの多くの高校ではNCEA(National Certificate of Educational Achievement)というニュージーランド独自の教育制度を導入しています。NCEAにおいては、各教科にChemistryのLevel2というようなLevel1~3のレベル分けがしてあります。同じChemistryでも、Year12は通常Level2を、Year13はLevel3を受講するのですが、優秀な生徒であればYear12であってもLevel3の授業をとったり、逆にYear13でLevel2の授業を取ることもあります。学年ではなく各生徒の学力に応じて授業を取ることになるため、例えばそれまで経済学の勉強をしたことがないのにYear13になっていきなりEconomicsのLevel3を取りたいと思っても、学校側に認められず、どうしても取りたい場合はYear13でもLevel2を取りなさいと言われるケースもあります。
そのため、Year13になったときに取りたい教科を考えておいて、そのためにYear12ではその教科のLevel2をとっておく、という長期的な視野を持って選ばないといけません。

また、授業選択にあたって注意しないといけないのは、高校卒業時にどういう資格をとることを目指すか、という点です。NCEAはニュージーランドの国が定めた教育カリキュラムの資格のことも指します。各教科のレベルとは別に、取得できる資格としてLevel1、Level2、Level3と3段階あり、通常、Year12でLevel2を、Year13でLevel3を取得します。ニュージーランド独特の制度なので、慣れるまではちょっと戸惑う生徒さんも多いようですね。各レベルの主要な取得要件は以下になります。

・Level1(高校1年生修了に相当):Level1以上を80単位
・Level2(高校2年生修了に相当):Level2以上を60単位プラスLevelを問わず20単位
・Level3(高校3年生修了に相当):Level3以上を60単位プラスLevel2以上を20単位

単位は学内成績(internal assessment)と、年末の全国統一のNCEAテスト(通常、NCEAまたはexternalとよばれる)で取れるのですが、取得できる単位数は教科によって違います。一年で20前後の単位を取れる教科が多いですね。

また、ニュージーランドで大学に進学しようとすると、NCEA Level3に加えてUniversity Entranceという大学入学資格を資格する必要があります。そのためにはapproved subjectと言われる主要教科のうちLevel3の3教科で各教科14単位以上を取らないといけません。

高校で留学をして日本の大学は帰国子女入試で受験するという学生さんは多いのですが、現在のところ日本のほとんどの大学では受験にあたってニュージーランドのUniversity Entranceは必要とされません。ですが、リサさんは最終的にUniversity Entrance取得を目指しているため、Year13ではどの教科で何単位とるか、そのためにYear12のときにどの教科で何単位とっておくかを考えないといけません。また取る教科のレベルも、日本人であればJapanese(日本語)のLevel3をYear12のときから取得可能なので、Year12のうちにとっておけばYear13で取らないと行けないLevel3の単位数に余裕がもって取りくめる、という選択肢も考えられます。

約一週間、お試しで授業を受けられるのですが、
「Level2のJapaneseで仲良くなったクラスメイトがいて、その授業を取りたいと思うんですが、うーん、Level3をとっておいたほうがいいでしょうか…」
と悩みます。ぎりぎりまで考えて最終的に受講科目を決めたリサさん。将来の夢は、国連の職員になって、国際社会で役にたつこと。夢に近づく第一歩として、2年間頑張って勉強してくださいね!

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Posted on: February 21st, 2019 by Yuko Okumura コメントはありません

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